夏になると、「花がすぐに萎れてしまう」というご相談が増えます。気温が高い季節は、花の呼吸量が増え、茎が水を吸い上げる速度が追いつかなくなることが主な原因です。適切な水揚げ処理を行うだけで、花の持ちは2〜3日変わることがあります。
水揚げとは何か ¶
水揚げとは、切り花の茎が水を吸い上げやすくするための前処理です。花を購入したり受け取ったりした直後に行うことで、茎の切り口が空気に触れて詰まるのを防ぎます。基本的な方法は「水切り」ですが、花の種類によっては「湯揚げ」や「焼き揚げ」が必要な場合もあります。
水切りの正しいやり方 ¶
水切りは、水の中で茎を斜めに切る方法です。斜めに切ることで切り口の面積が広がり、水を吸いやすくなります。重要なのは、切った瞬間に空気が入らないよう、水の中で作業することです。ハサミよりも花用のナイフを使う方が、茎の細胞を潰さずに切れます。切った後は、深めの水に1〜2時間つけてから飾ります。
湯揚げが必要な花の見分け方 ¶
湯揚げは、茎を沸騰直前のお湯(約80〜90度)に10〜20秒つける方法です。ヒマワリ、ケイトウ、アジサイなど、茎の断面が柔らかく、水切りだけでは水が上がりにくい花に有効です。お湯につける際は、花の部分が蒸気に当たらないよう、新聞紙で包んで保護します。湯揚げ後は、すぐに冷水に移します。
夏の水管理のポイント ¶
夏は水が傷みやすいため、花瓶の水は毎日交換することをお勧めします。水の量は茎の長さの3分の1程度が目安です。水が多すぎると茎が腐りやすくなります。また、エアコンの風が直接当たる場所は花が乾燥するため避けてください。夜間は涼しい場所に移動させると、翌朝の状態が変わります。
焼き揚げについて ¶
焼き揚げは、茎の切り口をガスバーナーや直火で数秒焼く方法です。ポピー(Papaver)やユーフォルビアなど、切り口から乳液状の液体が出る花に使います。この液体が水の吸収を妨げるため、焼いて塞ぐことで水揚げを改善します。一般家庭ではガスコンロで代用できます。焼いた後は水切りと同様に冷水につけます。
水揚げの方法は、花の種類と状態によって変わります。Iron Petal Vistaのワークショップでは、実際の花材を使って水揚げの実践を行っています。次回は7月19日(土)開催です。